(本記事は、堀口龍介氏の著書『【契約率76.2%】営業・即アポ 6万5026時間の会話分析からわかった!』ぱる出版の中から一部を抜粋・編集しています)

クロージングの「入り」を相手に気づかせない「へびのしっぽ」話法

クロージング
(画像=giggsy25/Shutterstock.com)

商品説明が終わって、料金説明に入るといよいよクロージングの段階です。

クロージングの入り方には「犬のしっぽではなく、ヘビのしっぽ」というコツがあります。犬のしっぽはどこから始まるかすぐにわかりますが、ヘビのしっぽはどこから始まるのかはっきりしません。

つまり、クロージングが上手い営業は、「ヘビのしっぽ」のようにさりげなくクロージングに入っていきます。お客様にとっては、商品説明を受けていると思ったら、いつの間にか契約を迫られているような状態です。

すると、お客様はリラックスしたまま話を聞くことができます。

一方、商品説明後にいきなり膝を正し、「犬のしっぽ」のようにクロージングを始めると、お客様が「来たな」と身構えてしまいます。いったん守りに入ったお客様からは、取れる契約も取れなくなりますので、「クロージングはヘビのしっぽ」と覚えておきましょう。

●「仮」でいいから、細かい契約内容を決める

私はこれまで、多くの営業を育成してきました。

そして、即決で契約が取れない人には、2つの共通点があることに気付きました。

ひとつは、「ご契約ください」「ご決断ください」という訴求を、はっきり行っていないことです。

もうひとつは、訴求は何度かしていても、そのタイミングをことごとく誤っていることです。

例えば、学習教材の会社で、商談がアウトになった営業が私に報告の電話をしてくると、このような会話になります。

「今日どうだった?」

「すみません、後日返事になってしまいました」

「そうなんだ、後日返事ね。訴求はしたの?」

「はい」

「何回訴求した?」

「3回です。でもお父さんがアポの時間に帰って来なかったので、お母さんに『どうしても主人と相談しないと決められない』と言われました。明日、電話で返事をもらう約束です」

「そうなんだ、明日、電話で返事ね。で、もしお父さんのOKが出たら、何教科の契約になりそう?5教科?3教科?」

「いえ、まだそこまでは決まっていません」

「えっ?まだ決まってないの!」

私がなぜ驚いたか、わかりますか?

この営業は、契約内容がまだ決まっていないのに、お客様に3回も訴求をして、決断を迫っているのです。

これではお客様は、一体、何を決断していいのかわかりません。ゴルフで言えば、まだ旗も見えない距離から、ホールインワンばかり狙うようなものです。本気で球を入れたい人は、まず旗に寄せますよね。

そして、ここだ!というポイントに来てから、カップを狙います。

契約も同じです。契約内容という的が明らかになっていない状態で訴求を繰り返しても、お客様の即決は得られません。そこで、先に決めておくべき契約内容は、この3点です。

・コース内容(商品の種類)
・支払い方法
・支払い回数

この3点さえ決まっていれば、お客様も何について決断すればいいのかがわかります。

この話をすると必ず、

「でも、契約すると決まっていないのに、そんなに細かい契約内容を決めるのは無理ですよね」

と言ってくる人がいます。でも実は、ちゃんとそのためのテクニックがあります。それが、契約内容の「仮決定」です。

●「仮決定」は「もし+二者択一」でつめる

仮決定の方法は、まずあなたがおすすめのコース内容を、

「私だったらこのコースにします」

といって、具体的に紹介します。そして他のコース例も簡単に紹介し、料金表を読みあげておきます。それから、テレアポでも活躍した「もし+二者択一」の質問法を使います。

つまり、このようになります。

「もし〇〇様が契約されるとしたら、5教科と3教科だったらどちらがよろしいですか?」

「うーん、塾もあるから、やるとしたら3教科かな」

「3教科ですね、ありがとうございます。もし3教科にされるとしたら、理系コースと文系コースだったらどちらがよろしいですか?」

「うちの子だったら、やっぱり理系コースかな」

「理系コースですね、ありがとうございます。もし理系コースだったら、一括払いと分割払いだったら、どちらがよろしいですか?」

「いや、まだ買うと決めたわけじゃないけど。でもまあ、分割払いかな」

「分割払いですね、ありがとうございます。もし分割払いなら、クレジットカード払いと口座振替だったら、どちらがよろしいですか?」

「口座振替かな」

「口座振替ですね、ありがとうございます。もし口座振替でしたら、月々〇万円の12回払いと、月々〇万円の24回払いだったらどちらがよろしいですか?」

「いや、買うと決めたわけじゃないから」

「ですよね、もし購入されるとしたらでけっこうですので、どちらでしょうか?」

「じゃあ、まあ24回払いかな」

「24回払いですね、ありがとうございます」

このように、仮決定のテクニックを使えば、まだ契約すると決まっていないお客様の、「理想の契約内容」を明らかにすることができます

まとめますね。

・コース内容(商品の種類)
・支払い方法
・支払い回数

この3点を仮決定し、的を明確にしてから訴求することが、即決契約率をアップさせる秘訣です。もちろん、テレアポと同様に、すべての商談で複数回の訴求をすることも忘れないようにしましょう。1度訴求をしたあとは、ベネフィットやお客様が契約した方がいい理由をたくさん並べながら再訴求すると効果的です。

これを「クロージングのシャワー」と言います。最も効果的なシャワーは、ニーズの引き出しや論点固定で、お客様が自分の口から言った言葉です。

「〇〇様はもっとこうなりたいとおっしゃっていましたよね」

と言って、迷っているお客様の背中を押してみましょう。

【契約率76.2%】営業・即アポ 6万5026時間の会話分析からわかった!
堀口龍介(ほりぐち・りゅうすけ)
株式会社即決営業代表。セールストーク分析の“鬼”。1976年大阪生まれ。訪問販売の最大手に入社し、その翌年にセールスマン1000人以上のなかで年間個人売上1位の成績を収める。その後、営業会社を渡り歩き、在籍した3つの会社すべてで年間個人売上1位を記録し独立、29歳で営業会社を起業。指導した人数は延べ3万人を超え、年収1000万円以上のトップ営業を多数輩出。「即アポ」メソッドは、2011年から計6万時間以上の通話を録音&分析し、誕生。

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