株価ボードを見る人たち
(画像=VectorSpace/PIXTA)
日経平均 2万7,079.59円 ▼616.49円
為替 1ドル=115.38円
売買高(東証一部、以下同) 13億7,981万株
売買代金 3兆1,992億500万円
値上り銘柄数 570銘柄
値下り銘柄数 1,606銘柄
騰落レシオ(25日) 94.77%

市況概況

米国株の暴落に付き合うように大幅下落

日本市場が連休中に、米国株が大幅安となったことを受けて、連休明けの日本市場は売り先行になった。指数に影響が大きい銘柄に売り気配から始まるものが見られ、寄り付きから大きく下落となった。

節目とみられる2万7,000円を割り込むと下げ渋り、底堅さが見られ、戻りを試す動きはあった。しかし、慌てて買い戻すというよりは「戻りが鈍い」とみると売り直す展開で、ほぼ全面安。安値圏で前場の取引を終えた。

昼は買い戻しがもみられて堅調。前場でTOPIXが2%を超える下落になったので、日銀のETF(上場投資信託)買いが期待され、買戻しなどから2万7,000円台を回復しての始まりになった。

それでも、買い急ぐような動きはいっこうにみられず、上値が重い展開は続いた。何とか2万7,000円台は保ったものの、総じて買い気に乏しく、特に買われ過ぎ感が強いというわけでもない銘柄まで大きく売られるものがあった。

小型銘柄は、大きく下押すものは多くかったが、案外、値持ちがいいものがみられた。東証マザーズ指数や二部株指数は大幅安、日経ジャスダック平均も大幅安に近かったが、案外、下げ渋りになった。

先物はまとまった売りが散発的に見られたが、大きく方向感があるような腰が据わった売りではなく、指数を方向付けるようなことはなかった。

米国株安に連れ安となった感はあるが、基本的には世界的な金余り相場の終焉がみられるということだ。何かにつけて売り急ぐということになるのだろうし、金利が上がって売られ、下がってもリスク回避として売られるということになる。

それでもここからは選別色もでてくるだろうから、指数に振らされることなく、好業績銘柄に注目しておくといいだろう。

テクニカル分析

日経平均
結果的には25日移動平均や基準線に上値を押さえられる形となった。まだまだ上値が重いということなのだろうから、戻れば売られるということだ。

あれやこれやと一言

好調な決算に反応して買われるというより、悪材料がみられると直接的に関係なくても取り合えず売られるという感じ。金利が米国でのインフレ懸念で内需株が売られ、ウクライナ懸念でも内需株が売られるというような印象で、特に個別に反応しているということでもないのだろう。

個別の売り材料でなく売られているので、売られすぎということ。「何となく売っている」という向きが止まれれば反発するだろう。マザーズ銘柄だから売られているというようなものや、日経平均採用銘柄だから売られているというようなものは割安まで売られている可能性があり、注目するといい。

日経平均自体は依然として2万7,000円~2万7,500円を中心とした保ち合いという判断でいい。保ち合いを完全に放れる要因があって放れるのかどうかを見よう。ウクライナ問題から台湾問題などに発展し、世界の覇権争いが武力紛争になるという懸念はあるものの、そこまで深刻ではないと思う。

実際にどこまで日本企業に影響があるのか、世界経済に影響があるのか、などを見極める必要がある。ただ、ひとついえるのはインフレが進んでいるということ、そして金融政策の正常化が早まっているということであり、金利動向に反応する動きは続くと思う。そうした意味では引き続き割安銘柄に分がある。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。