「R33 GT-R」ボディサイズの大型化で賛否両論のモデル
1995年1月 フルモデルチェンジによりBCNR33型が誕生する。1993年8月に9代目スカイラインR33は発売されていたが、GT-Rは1年以上遅れての登場となった。
ボディサイズの大型化で賛否両論を呼んだモデルであるが、最大加給圧の上昇、インタークーラーの冷却効率アップなど改良されたRB26DETT型エンジンは、最大トルク37.5kgm/4400rpm、最大出力280ps/6800rpmを発揮した。
「GT-R Vスペック」「GT-R VスペックN1」、また、N耐参戦ベース車である「Vスペック N1」ではリアウイングがカーボン製となるなど、さまざまなグレードを展開した。
1997年2月にはマイナーチェンジにより、ヘッドとリアのランプ、バンパー、インテリアなども変更された。また、この年は長野県岡谷市に「プリンス&スカイラインミュウジアム」が建てられたことも、スカイラインGT-Rの人気を象徴する出来事だろう。
「BNR34型」最後のスカイラインGT-R
1999年1月、最後のスカイライン名を冠した BNR34型GT-Rが発売される。
エンジンは自主規制の280psはそのままに、最大トルクが36.0kgmから4.0kgmアップの40.0kgmとなるRB26DETT型を搭載した。インタークーラーのコアチューブ厚を薄くし、エキゾーストアウトレットをステンレス鋳造品からステンレスパイプへとしたことで、合計2.8kgの軽量化のほか、全長やホイールベースの短縮化など、ダウンサイジングも図られた。トランスミッションは独ゲトラグ社と共同開発した6速MT、ブレーキはイタリアの名門ブレンボ製を標準装備している。
2001年5月 には「GT-R M・spec」、2002年にはドイツのニュルブルクリンク・サーキットから命名された最終特別限定車「M・spec Nur」「V・spec II Nur」が設定されるなど追加モデルにも人気が集まった。
2002年8月で生産終了となり、スカイラインGT-Rの歴史は幕を閉じる。(モータージャーナリスト 高橋大介)
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