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今回のテーマは、「NISAと証券優遇税制」です。2014年1月のNISAの制度実施とともに、証券優遇税制が廃止されます。
上場株式や公募株式投信などの譲渡益や分配金、配当に係わる税率が、10%に軽減されていましたが、本来の20%に戻ります。
増税に対処するためには、既に保有する株式などで、含み益がある場合は、年内に売却を行なうという対策があります。 NISAの制度を理解し、新たな投資は、NISAを利用することで、実質的な増税による負担を軽減していきましょう。


NISA(ニーサ/日本版ISA)の制度開始と同時に証券税制優遇は廃止に

NISAが2014年1月にスタートするのと同時に証券優遇税制が廃止されます。
NISAは、1人1年間に100万円までの投資に係わる、譲渡益や分配金、配当に対する税金が5年間非課税になる制度であり、10年間実施される予定です。上場株式と公募株式投信が対象となります。
またこの制度は個人投資家向け、とりわけ小口投資家向けの制度です。


証券優遇税制とは

証券優遇税制は、2003年に時限措置として導入された制度であり、上場株式や公募株式投信などに対する譲渡益や分配金、配当に対する税率が、本来の20%から10%(復興所得税を除く)に軽減されています。投資を促進し景気を回復することを目的としており、延長が繰り返されてきました。 配当については、発行株式の3%を有する大口投資家(制度発足時は5%)は、証券優遇税制の適用外とされましたが、富裕層優遇との批判もありました。

2013年12月を持って、証券優遇税制は廃止され、本来の税率である20%となりますので、実質的な増税となります。


証券優遇税制廃止への対処策

NISAの対象となるのは、銀行や証券会社に1人1口座開設したNISA口座で新たに購入したもののみであり、従来から特定口座や一般口座で保有している株式や投資信託などは対象外となります。特定口座や一般口座で保有している金融商品をNISA口座へ振り替えることもできません。

既に所有している株式などを2013年12月31日までに売却を行なった場合、譲渡益が発生した場合の税率は10%ですが、2014年1月以降の売却では20%となります。含み益がある金融商品は年内で売却し利益確定を図り、損失が生じる金融商品は持ち越すといった対処策が考えられます。
損失は、3年間繰り越せますので、損失が生じる場合には、年を越して保有し、税率が上がった以降に売却を行なった方が有利となります。
しかし、NISA 口座では損失はないものとみなされますので、特定口座や一般口座と損益通算はできませんので、注意が必要です。

年末になると、株価が上昇している銘柄の売りが殺到する可能性があります。
売却か保有かの判断にあたっては、市場の動向や企業の経営状況なども考慮し、証券優遇税制廃止に伴う税務上の利益のみに、左右されずに行なうことが大切です。


新規の投資にはNISA(ニーサ/日本版ISA)を活用

年内に売却を行ない、手元に残った資金などを使った新規の投資には、NISAを利用しましょう。

NISAは、証券優遇税制の廃止に伴って実施される制度ですが、証券優遇税制では、大口投資家に係わる要件を除いて、限度額がなかったのに対し、NISAの非課税限度額は、1人1年間100万円です。投資家の裾野を広げるための制度であり、非課税投資枠の拡大は、当面行なわれないとみられ、本来の20%という税率も恒久化する見込みです。

20歳以上であればNISA口座を開設できますので、夫婦であれば200万円、4人家族では400万円となります。非課税枠は限られていますが、NISAを利用しなければ、増税される一方です。増税負担を軽減するためには、新規の投資にNISAを活用していく必要があります。


NISAの上手な活用で、証券税制優遇廃止を乗り切りましょう

NISAでは、売却してしまった分の投資枠は再利用できませんので、中長期の保有に向いた制度であり、短期売買が中心の投資家には使いにくい面もあります。
投資信託では、普通分配金のほかに、特別分配金が支払われるタイプは、特別分配金はもともと非課税であり、元本を目減りさせてしまいますので、NISAには不向きな金融商品です。毎月分配型の投資信託で、分配金を再投資した場合には、投資枠を消費していってしまいます。

銀行や証券会社などの金融機関では、分配金を出さない資産成長型の投資信託など、NISA向けの商品も販売されます。
NISAの制度概要を理解し、上手に活用していきましょう。

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