本記事は、岡本康氏の著書『FIREできる不動産投資3つのルール』(standards)の中から一部を抜粋・編集しています。

キャッシュフロー,達成,目標
(画像=Looker_Studio/stock.adobe.com)

8桁キャッシュフローを達成するためのルート

規模を大きくする

キャッシュフロー投資法で1,000万円のキャッシュフローを達成するためには、満室家賃年収がおよそ3,000万円~4,000万円必要となります。

例えば、50%ルール(金利2%設定)で融資年数25年の物件の必要利回りは10.2%です。

この物件を1億円とすると、得られる満室時の家賃収入は、1,020万円です。そのキャッシュフローは305万円となります。

1,000万円以上の実質キャッシュフローを得ようとすると、最低限必要な満室家賃は3,060万円です。

1,000万円÷305万円=3.3

3.3億円の物件規模の物件を所有して、その時の満室家賃収入1,020円×3.3=3,060万円を得なければなりません。しかし、完全に満室にすることは現実的ではないため、稼働率を90~95%に設定するとよいでしょう。

上記の条件の物件を複数棟持っており、その規模が4億円とすれば、満室家賃収入は4,080万円、キャッシュフローは1,220万円となります。稼働率90%であったとしても1,098万円ありますから、1,000万円のキャッシュフローが達成できることになります。

会社員でFIREを目指すのであれば、まずは数千万円から1億円台の物件を狙うことになります。これを複数棟所有して8桁年収を達成するのです。

キャッシュが残る物件を買い進める

物件のスペックや融資の条件は様々です。利回りも違いますし、融資年数、金利も異なります。その中で、確実にキャッシュが残る物件を買い進めるしかありません。50%ルールをクリアした物件の購入ができれば、FIREへグッと近づくことになるでしょう。

200万円ルールの物件だけだと最低でも5億円以上の物件規模が必要になるので、FIREまで時間がかかってしまいます。そのため、複数棟買い進める前提で計画するとすれば、最初の1棟目は50%ルールをクリアした物件か、もしくはそのスペックに近い物件を購入すべきと考えます。

最初にしっかりとキャッシュが残る物件を手に入れて、物件から得たキャッシュで次の物件の購入をしていく。このようなサイクルを回すのが理想的です。

最初の1棟目でキャッシュが残らない物件を買ってしまうと、次の物件が買えるまでに時間がかかります。キャッシュが残らない物件は、担保余力が低いため、頭金をかなりの額、およそ3割~4割も入れなくてはならないこともあります。投資するには得策ではありません。

では、土地値が高い物件はどうでしょうか。都心の土地値が高い物件は利回りが低いので、キャッシュフローを重視しての投資は難しいのが現状です。一方で、都心からかなり離れた郊外では、利回りが高い反面、銀行の評価は厳しくなるため融資が出にくくなります。しかも、融資エリアから外れてしまうことも多々あります。

将来、売却することを前提で、買う時点で物件を選んでおくことも重要です。

FIREできる不動産投資3つのルール
岡本康
1965年生まれ、名古屋市出身。愛知大学法経学部卒。
ブルー・ソリューションズ株式会社代表取締役。
営業系の転職を4回経験。不動産投資を知り勉強を始め、2021年3月に会社員生活に終止符を打ちFIREを達成。
不動産の投資総額約10億円、FIRE時点での年間キャッシュフローは8桁、保有する不動産以外の金融資産は9桁達成。友人と不動産投資家のための優良物件選別システムを構築した。
優良物件選別システムは、日本初のAIを使った不動産投資に特化した情報解析システムで、Web上に公開されている数万件の不動産物件情報の中から希望するスペックの物件を抽出することができる。このシステムを使い不動産投資家に優良物件情報配信サービスを提供している。
現在は不動産資産管理会社と不動産情報解析サービス会社を経営。不動産投資で資産を築く投資家のためにノウハウを伝えて、FIREするためのサポートを行っている。

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