■市場と経済の変化に対応して修正できる投資の柔軟性が急務
製造業にとっては一定の投資が収益拡大の大きなドライバーとなることは間違いないが、すでに先進国はあらゆる消費が成熟化しており、21世紀に期待のかかった新興国の経済も減速化が進んでいる。メーカーにとっては、いったん決定した設備投資であっても、市場の変化にあわせて投資内容を柔軟に修正することが企業戦略の大きなポイントになってきていることを、シャープ、トヨタ両社の経営状況を比較すると、非常によく理解することができる。
身の丈を超えた、後戻りのできない一気呵成の過剰投資はメーカーの消滅をも引き起こすことになるということだ。
自動車業界は、まだアッセンブリビジネスに妙味がありブランドが機能するピラミッド産業だが、電化製品は電子デバイスのコモでティ化が進み、どのメーカーが組み立てて最終消費財にするかということにほとんど価値を見出せなくなっている。それだけに価格競争力を失えば、これまで培ってきたシェアやブランド力もすべて消失させることになりかねない。
過去の成功体験に基づく強気な投資判断が企業の存続を危うくし、数千人規模の従業員のリストラに直結する、きわめてクリティカルな意思決定であるといえそうだ。(ZUU online 編集部)
【関連記事】
1億ドル超えも?世界のスポーツ選手長者番付トップ20
日本人大富豪ランキング トップ20の顔ぶれはこれだ!
日経新聞・四季報など全て閲覧可!?ネット証券は『情報の宝庫』
健康コーポ「RIZAP」で驚異の成長、今期営業利益も 137%増!
上場へ再申請!時価総額1兆円か?LINEのIPO株を最速で手に入れるには?