こんにちは。毎週木曜日に「富裕層のための保険講座」を連載しているNADです。
普段はFP法人を経営し、主に富裕層の方達向けのコンサルティングを行っています。

今や、生命保険会社の販売チャネルは多様化しています。一見、加入者としてはそれだけ選択肢が増え、良いように思えますが、まずはそれぞれの加入方法のメリットとデメリットを知っておかなければなりません。
でないと、万が一の時に生命保険としての役割を果たさないこともあり得ますし、トラブルも多様化しているからです。

今回の記事では、様々な種類のある生命保険の加入チャネルについてのまとめをお届けします。

【富裕層のための保険講座】

富裕層のための保険講座vol1『3大オーナーの生命保険と税金』
富裕層のための保険講座vol2『主な生命保険とその特徴』
富裕層のための保険講座vol3『法人における保険加入の方法とメリット』
富裕層のための保険講座vol4『事業と家族を守るために富裕層の加入すべき保険の考え方』
富裕層のための保険講座vol5『3大オーナーの一角、ドクター保険の世界』
富裕層のための保険講座vol6「個人年金保険の種類と活用方法」
富裕層のための保険講座vol7「同じような保障でも保険会社で違う保険料金の仕組み」


◉生命保険会社直接販売(直販)


生命保険会社が直接雇用している社員です。彼等は会社の社会保険の適用も受け、当然のことながら自社の保険商品のみを販売します。生命保険会社には得意の分野(死亡保障、医療保障、年金、外貨建保険等々)があり、それに合致した生命保険を扱っている会社であれば直販社員からの加入は、自社商品ですから内容については詳細なことに至るまで深い商品知識を持っているというメリットがあります。

しかし、扱う保険商品は一社のみですから、商品の選択肢は少なくなります。


◉一社専属代理店


特定(一社)の生命保険だけを販売する代理店です。代理店的にはコミッション体系は、一社専属ということから、その率はいいというのが一般的です。ただし、他社の生命保険は販売できません。元々がその販売する生命保険会社の社員であった人が開業していることが多いです。

加入者から見れば、一社専属ということですから、生命保険会社の直接販売と大きな差はありません。


◉乗合代理店


複数の保険会社の商品を扱っている代理店です。これについては大きく分けて2通りあります。

1番目は、事務所を設けて営業マンが販売するというスタイルです。営業マンの給与体系は、コミッションに重きを置いているため、そういった意味においては生命保険会社の社員と似かよっています。
次に、最近よく駅前や百貨店やスーパーで見かける、保険の窓口や保険の見直し本舗などに代表される来店型販売もこの部類に入ります。看板を見て来店してきた顧客に対して、保険の見直し等の相談をし販売につなげるというシステムです。給与体系は、コミッションにはあまり重点を置いてないところが多くなっています。
上記いずれも複数の保険会社の商品を取り扱っていますから、顧客としてはその選択肢が多くなります。

ただし、複数で契約した場合、入院給付金請求に必要な診断書は当然のことながら複数になります(診断書が不要の場合を除く)。また、社員は、複数の生命保険を取り扱っているため、保険会社の営業マンや一社専属代理店と違って、広く浅くの商品知識をもっています。
このことが良いのか悪いのかは顧客の判断になるのですが、一般的に法人や富裕層に対する大口契約を結んでいるのは生命保険会社の営業マンや一社専属代理店が多いようです。

今、来店型保険代理店が急速に増加している理由は、相談しやすい(地理的にも行きやすいし、社員の強い押しがさほど強くないからだ思われます)雰囲気もありますが、やはり、何とか保険料金を引き下げたいという一般の要望からなのでは無いでしょうか。