◉銀行窓口販販売
2007年12月に銀行での生命保険販売が全面的に解禁されました。
それ以降銀行での生命保険商品の販売は当然のことながら伸びてきています。また、株式以外の殆どの金融商品は銀行で扱えることになったことにより、客は銀行にさえ来ればすべての金融商品の相談ができるというメリットがあります。
ただし、窓口で生命保険が販売できると言ってもあくまでも生命保険会社の代理店としかなく、生命保険の専門知識があるかと言えば、生命保険会社の社員や生命保険専門の代理店と比べそうではないと言わざるを得ません(中には生命保険会社での勤務経験があったりで専門知識を備えた人もいますが、一般的にはです)。
また、生命保険というものは基本的に一生涯必要な金融商品です。ですから、その営業マンとの長い期間による信頼関係の構築も重要です。
しかし、銀行の場合は、転勤があります。ときどき、私のお客様から、銀行で生命保険を契約後、何年か経って再度相談に行ったら担当者が転勤でいなかったということを聞きますが、銀行で生命保険を加入する以上は、仕方ないのかもしれません。
◉通信販売・ネット販売
今やインターネットやテレビで保険のCMを見ない日はありません。それどころか、インターネットの画面のどこかに何らかの保険の広告が見受けられますしテレビにおいても一日にというか一時間に何回かCMを見るのではないでしょうか。
それだけ通信販売で生命保険に加入される人が増えているということです。煩わしい営業をされることもなく自宅でじっくりと考えられるということではいいかと思います。
また、ネット専門の生命保険会社も進出してきました。非常に安く、加入が気軽であるということをさかんにアピールしているところが多いようです。しかし、生命保険は金融庁の許可を得て初めて販売できるという商品です。気軽にとはいえ、料金に大きな差は付けられません。
その点は良く注意した方が良いかもしれません。
◉どの加入方法がベストか?
今まで述べました通り、現在では生命保険の加入方法はいろいろあります。商品もしかりです。
ですから自分の、一番良いという方法や商品を自己責任において加入すれば、どの方法がベストであるかということは言えません。
最後に簡単な事例をあげます。
ガン保険に加入されているXさんという人がいました。ガンで死亡すれば500万円の保険金が出るという契約です。そして、残念ながらXさんはガンに罹患されました。長いこと入院治療に専念されましたが、とうとう亡くなられます。最期は肺炎を発症し、その診断書の死亡原因も肺炎でした。
死亡診断書の死亡原因が肺炎ですから、当初、生命保険会社からはガンの死亡保険金は出なかったのですね。当然と言えば当然です。しかし、その人には優秀な生命保険の営業マンがついていました。その営業マンは直接その病院に出向き「直接の死亡原因は肺炎かも知れないが、元々の原因はガンである」と主治医に診断書の修正を求めました。そしたらその医師はそれに応じ、結果、生命保険会社は500万円の死亡保険金を遺族にお届けできたということです。
保険に対して何を求めるかというのは人それぞれでしょうが、ただ増やせば良いよ言う商品とは異なる以上、加入のチャネルに限らず、信頼の出来るパートナーを選ぶということが最も重要なのではないかと思います。
(生命保険の詳細は各保険会社に確認してください。)
【富裕層のための保険講座】
富裕層のための保険講座vol1『3大オーナーの生命保険と税金』
富裕層のための保険講座vol2『主な生命保険とその特徴』
富裕層のための保険講座vol3『法人における保険加入の方法とメリット』
富裕層のための保険講座vol4『事業と家族を守るために富裕層の加入すべき保険の考え方』
富裕層のための保険講座vol5『3大オーナーの一角、ドクター保険の世界』
富裕層のための保険講座vol6「個人年金保険の種類と活用方法」
富裕層のための保険講座vol7「同じような保障でも保険会社で違う保険料金の仕組み」
富裕層のための保険講座vol8「生命保険の加入(販売)チャネルの比較とまとめ」
富裕層のための保険講座vol9「超優秀な営業マンの見分け方」
富裕層のための保険講座vol10「生命保険会社と保険業界の明日を占う」
BY NAD