FX,米ドル,ユーロ,豪ドル
(写真=PIXTA)

国際ランキングサイト「Top10For」が選ぶ「最強のFX通貨トップ10」で、日本円は米ドルに続く堂々の2位に輝いた。

国の経済力はもちろん、信用力や存続力を測定するうえで重要な指針となる「通貨」。国同士で売買可能な資源や技術といった物質的な枠組みを超え、国の安定性を示すことが可能な通貨が「強い」と見なされる。

こうした通貨の強さ、弱さが特に重要視されるシビアな世界、FX(外国為替)取引で、時代の移り変わりに影響されることなく、最も信頼されている10カ国の通貨を見てみよう。カッコ内の数字は4月26日現在対円レート。

目次

  1. 10位 かつてはA5サイズあった「スイス・フラン」(113.69円)
  2. 9位 人民元とは別「香港ドル」(14.92円)
  3. 8位 原油価格に影響されない「ノルウェー・クローネ」(13.64円)
  4. 7位 高金利通貨「豪ドル」(85.79円)
  5. 6位 マイナス金利の影響も「スウェーデン・クローネ」(13.66円)
  6. 5位 値動きは小さめ?「カナダ・ドル」(88.02円)
  7. 4位 不思議な(?)通貨「スターリング・ポンド」(162.22円)
  8. 3位 危機に直面しながらも需要は高い「ユーロ」(125.56円)
  9. 2位 ジンバブエでも使われている?「日本円」
  10. 1位 世界の基軸通貨「米ドル」(111.12円)

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10位 かつてはA5サイズあった「スイス・フラン」(113.69円)

第二次世界大戦中は「世界最強の通貨」といわれたスイス・フランの威力は健在。現在も世界1安定した国際通貨として、世界中のトレードで重宝されている。高額紙幣になるほどサイズが大きくなるという特徴があり、かつては1000フラン紙幣が横228、縦125mmとA5サイズほどあったという。

9位 人民元とは別「香港ドル」(14.92円)

「ホンキ―」とも呼ばれる中華人民共和国香港特別行政区の法定通貨。米ドル固定レート採用となった1983年以降は外国為替と同様の位置づけとされ、中国の通貨(人民元)とはまったく異なる通貨扱いとなっている。

8位 原油価格に影響されない「ノルウェー・クローネ」(13.64円)

欧州にありながらEUに加盟していないノルウェーが守る自国通貨。1875年から継承されている伝統的な通貨だ。原油と天然ガスの輸出が経済基盤であるノルウェーだが、決済通貨として米ドルを採用しているため、原油価格に影響されないという強みがある。

7位 高金利通貨「豪ドル」(85.79円)

1966年に英ポンドに連動していた豪ポンドから豪ドルに切り替えて以来、本国とポリネシアの一部の地域で用いられている。米ドルやユーロとトレードされることが多い。値動きが大きい高金利為替通貨として日本でも人気。

6位 マイナス金利の影響も「スウェーデン・クローネ」(13.66円)

世界的に有名なスウェーデン鋼(ハルドックス耐摩耗鋼板)の名産地を支える通貨として、英国同様、2003年のEU加盟後も自国通貨を継続使用。ユーロに連動しやすいという特徴に加え、2008年にはマイナス金利政策に踏み切った影響で、外国預金金利という点では価値が低下。しかし世界最強通貨の1つとしての信頼はしっかりと確立されている。

5位 値動きは小さめ?「カナダ・ドル」(88.02円)

豊かな資源と発達した工業で知られるカナダ・ドルは、国際市場で最も頻繁に取引されている通貨の1つだ。2009年のリーマンショック以降は勢いに欠けている感が否めないが、ほかの主流通貨と比較的すると値動きが小さく、低リスクな通貨と見なされている。

4位 不思議な(?)通貨「スターリング・ポンド」(162.22円)

スウェーデンと同じくEU共通通貨であるユーロではなく、自国の通貨に強いこだわりを持つ英国。通称「英ポンド」は価格変動の激しいことで知られている。固定相場を採用していた1949年から1967年にかけては1ポンドが1008円だったが、リーマンショックの衝撃を受けた直後には118円台を記録。そんな不安定要素をものともせず、世界のFX市場では絶大な信用を得ている不思議な通貨だ。

3位 危機に直面しながらも需要は高い「ユーロ」(125.56円)

1993年の欧州連合発足を機に、2002年に現金通貨として誕生。現在はユーロ加盟国を含む欧州25カ国で使用されている。ドルと組んで取引されることが最も多い通貨の代表。共同体通貨であるがゆえに、各加盟国の経済状況に左右されやすいといえる。2010年の欧州ソブリン危機など過去に数回危機が訪れているが、需要の高さは衰え知らずだ。

2位 ジンバブエでも使われている?「日本円」

アジア最強の通貨といわれる日本円。近年の弱さが目立つ変動や、今年初旬の日本株の大下落をものともしない、「確実性」が根強い人気の秘密だろう。

「円」という通貨単位は1871年に新貨条約で定められたものだ。意外なことに、2008年にはアフリカのジンバブエでも法定通貨として採用されている。「地球の裏側でも日常的に日本円が利用されている」と考えると、何だが不思議な感じがする。

1位 世界の基軸通貨「米ドル」(111.12円)

世界最大の基軸通貨という強みをもつ米ドルは、あらゆる意味の無敵さを備えているといえるだろう。世界中に広く行きわたる供給量、価格変動の少なさ、アクセスの容易さなど、経済情勢や社会情勢がどのような危機にさらされようと、「右に出る通貨ナシ」といった風格漂うNo.1通貨だ。(ZUU online 編集部)

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