東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年まではさまざまな再開発が行われるが、五輪が終わった後開発バブルは終わる--。そう思っている人もいるかもしれません。
しかし、実際には2020年以降もさまざまな再開発が予定されているのです。2020年以降開業予定の主だった大規模再開発プロジェクトを列挙してみましょう。

2020年以降開業予定の大規模開発プロジェクト

東京,再開発,オフィスビル
(画像=numa0417bb/Shutterstock.com)

<渋谷エリア>
・渋谷スクランブルスクエア第Ⅱ期
・渋谷駅桜丘口地区第一種市街地再開発事業

<丸の内・大手町エリア>
・OH-1計画(仮称)
・東京駅前常盤橋プロジェクト

<六本木・虎ノ門エリア>
・虎ノ門一・二丁目地区第一種市街地再開発事業

<品川・田町エリア>
・品川開発プロジェクト(第Ⅰ期)
・田町ステーションタワーN

<新宿エリア>
・新宿グランドターミナル構想
・(仮称)歌舞伎一丁目地区開発計画(新宿 TOKYU MILANO 再開発計画)

ざっと挙げてもこれだけの数にのぼります。ここでは、この中から東京駅前常盤橋プロジェクト、渋谷スクランブルスクエアの2事業について見ていきましょう。

日本一の高層ビルが誕生する「東京駅前常盤橋プロジェクト」

東京駅前常盤橋プロジェクトは、三菱地所がJR東京駅北側の常盤橋街区で計画している再開発事業で、東京駅周辺で最大となる敷地面積3.1haに及ぶ大規模複合再開発です。完成すれば日本一の高さとなる390mの超高層タワーや7,000㎡の広場が姿を現し、圧倒的なスケールで東京の新たなランドマークが誕生します。

東京都は、金融関係の人材、資金、情報、技術が集積し、アジアの金融ハブを目指す「国際金融都市・東京」構想を掲げており、同プロジェクトはその一翼を担うと期待されています。

また、街区内には、下水ポンプ所、変電所といった東京都心の重要インフラの機能が維持されています。全面開業は2027年度を予定しています。

渋谷最高峰230mの新施設「渋谷スクランブルスクエア」

東京急行電鉄、東日本旅客鉄道、東京地下鉄が進めているのは、渋谷エリア最高峰230m、地上47階建ての大規模複合施設「渋谷スクランブルスクエア」です。展望施設、オフィス、産業交流施設、商業施設により構成されています。
第1期である東棟は2019年11月開業を予定、第2期にあたる中央棟、西棟は2027年の開業を予定しています。

世界中に知られる日本を代表する名所、渋谷のスクランブル交差点に面する新たな「SQUARE(街区/広場)」として、渋谷の中心から新たな文化を発信するステージとなることを目指しています。渋谷を拠点に発展したIT関連企業が集結することになるでしょう。

ユニークなのは、渋谷ならではの歩行者動線「アーバン・コア」を整備するという点です。エレベーターやエスカレーターにより、地下やデッキから地上に人々を誘導する狙いがあります。この「アーバン・コア」によって、街の回遊性を高めるとともに、街と建物をつなぐ場所に「賑わい」を生み出すことでしょう。

東京都心の再開発はまだまだ続く

このように、東京都心の大規模な再開発は今後も続く予定です。ここで取り上げた大規模プロジェクトほどの規模ではないにしても、東京各地で再開発は進んでいます。各エリアの重層的な開発で、今後も東京の魅力、資産価値は上がり続けていきそうです。(提供:自社ビルのススメ

【オススメ記事 自社ビルのススメ】
「都心にオフィスを持つ」を実現するには
資産としてのオフィスを所有し戦略的に活用するには
今の時代は「オープンフロア・オフィス」そこから生まれるイノベーションへの期待
自社ビルのメリット・デメリット
CRE戦略としての自社ビル