年金制度のひとつであるiDeCo。多くの証券会社や銀行で取り扱いがあり、その種類の多さから「どこで何を運用をしたらよいのかわからない」という人も多いのではないでしょうか。

この記事では、iDeCoの概要や節税メリット、開設方法などについて解説します。

また、SBI証券におけるiDeCoの「投資信託」純資産増加額ランキング、トータルリターンランキングなども紹介するので、iDecoで運用する商品選びの参考にしてください。

ネット証券会社の特徴比較 iDeCoおすすめ度ランキング

iDeCo おすすめ
(画像=PIXTA)

iDeCoを開設する金融機関選びは、投資初心者にとって悩ましい課題でしょう。そこで、ネット証券会社の業界大手3社の特徴と「iDeCoおすすめ度ランキング 」を紹介します。

・金融商品の豊富さならSBI証券

ネット証券会社の最大手である「SBI証券」。総口座数は500万を超えており、多くの投資家に利用されているネット証券会社です。

2005年のスタート当初から用意されている「オリジナルプラン」と、その後追加された「セレクトプラン」の2種類があります。オリジナルプランには36種の投資信託があり、その商品ラインナップは業界トップクラスです。

・口座管理料が誰でも無料!マネックス証券

マネックス証券は、口座管理料が無料であるなどコスト面で人気を集めている証券会社です。投資信託の種類数は26本と、他社と比較してそれほど多くありませんが、内容は充実しています。

つみたてNISAとiDeCoのどちらが投資目的に合うのかを診断できる「つみたてNISA・iDeCoシミュレーション」なども利用者の人気を集めています。

・信託報酬の低い投信なら楽天証券

楽天証券の口座管理料も残高に関わらず無料です。コスト面や投資信託の種類数も充実しています。

特に、超低コストで米国や世界に投資可能な商品が多数あり、投資経験の有無を問わず注目の証券会社といえるでしょう。また、電話で問い合わせができる「個人型確定拠出年金(iDeCo)ダイヤル」は、iDeCo初心者には嬉しいサービスとなります。

 
主なネット証券の手数料・取り扱う投資信託数(2020年11月19日現在)
証券会社 加入・移換時
の手数料
投資信託 サポート
idecoにおすすめネット証券1位1位
SBI証券
2,829円 75本おすすめの運用商品を選んでくれるロボアドバイザー
idecoにおすすめネット証券2位2位
マネックス証券
2,829円 26本 土曜日も受付してくれるiDeCo専門スタッフ
idecoにおすすめネット証券3位3位
 楽天証券
2,829円 32本 充実した無料セミナーやスタートガイド

iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)の概要

iDeCoの名前を聞いたことはあるものの、制度の全てを理解しているという方は少ないかもしれません。そこで、iDeCoの概要について解説します。

・iDeCoとは老後資金をつくる年金制度

iDeCoは、将来の老後資金をつくることを目的とする年金制度です。日本の年金制度は、将来給付される年金額を積み増していく仕組みで、その土台は20歳以上の全ての方が加入する「国民年金」と、会社員や公務員が加入する「厚生年金」となります。

この国民年金と厚生年金は、国が運営する「公的年金」として扱われ、そこにプラスするのが「確定拠出年金」であるiDeCoです。iDeCoとほかの年金の違いは、国ではなく「自ら運用する」という点にあります。

・iDeCoの加入条件

iDeCoの加入条件は次のとおりです。

● 日本在住
● 20歳以上60歳未満
● 国民年金や厚生年金などの公的年金に加入している

雇用形態などに関わらず、誰でも加入できます。しかし、自営業者の方で国民年金保険の免除を受けている方、学生納付特例制度を利用して保険料の納付を猶予されている学生は加入できません。

会社員で既に企業型の確定拠出年金に加入している方については、勤務先が認める場合のみ加入可能です。

・iDeCoは掛け金は5,000円から

iDeCoは、月々5,000円から始めることができます。以降、1,000円単位で増やすことも可能です。

iDeCo申込時に掛け金を設定しますが、その後の変更は年に1回と決められています。また掛け金には上限額も設定されており、国民年金の被保険者種別や、加入する年金制度によって上限が異なるのです。

なお、自営業者は6万8,000円とほかと比べると高めに設定されています。自営業者は原則国民年金のみ加入となるため、老後資金を準備しやすいようにされているのです。

iDeCo,おすすめ

iDeCoの最大の特徴は、節税できることをはじめとした4つのメリットがあることです。それぞれのメリットについて解説します。

・積立時に受けられる節税メリット

まずは、積立時の節税メリットです。iDeCoでの積立金は、確定申告や年末調整で全額所得から控除できます。

つまり、iDeCoを利用することで毎年の所得税と住民税を節税できるのです。個人年金保険であれば年間6.8万円が上限となりますが、iDeCoでは全額が控除されます。

最大60歳まで全額控除となるiDeCoの節税メリットは大きいといえるでしょう。

・運用時に受けられる節税メリット

通常、投資信託などの金融商品を通して得た利益には「20.315%」が課税されますが、iDeCoで得た利益は免除対象となります。

長期目線での資産運用では、運用益をさらに次の運用に回す「複利効果」を活かすことが重要です。iDeCoを活用すれば、利益を全て次の運用に充てることができます。

・受取時に受けられる節税メリット

受取時に受けられる節税メリットもあります。 iDeCoで積み立てた資産の受取方法は2種類です。

「60歳以降に一括で受取る」「分割して年金とする、またはその2つを組み合わせる」の2つとなります。どちらの方法でも一定額まで非課税です。

・拠出を継続できる

iDeCoで積み立ててきた資産は、転職などをした場合でも指定の手続きを行うことで、拠出・運用を継続することができます。

銀行と証券会社のiDeCo口座 メリット・デメリット比較

銀行と証券会社のiDeCo口座におけるそれぞれのメリット・デメリットを比較し、解説します。

・銀行でiDeCoを開設するメリット・デメリット

銀行でiDeCoをスタートするメリットは、なんといってもその「安心感」です。すでに口座開設している銀行であれば、iDeCoについてすぐに相談ができるでしょう。一方で、証券会社との取引が今までない方が急にiDeCo口座の開設することに不安を感じる方もいるでしょう。

このように、既に取引のある銀行であれば、iDeCoのスタートを相談しやすいというメリットがあります。

・ネット証券のiDeCoは銀行よりも手数料が安い点が魅力

ネット証券のiDeCoをスタートするメリットは「手数料の安さ」です。例えば、ネット証券の場合のDeCo加入時手数料は2,829円です。

また毎月の運用手数料も、多くの場合は171円程度となります。一方の銀行の場合、加入時手数料は同じであるものの、運用手数料は大手銀行で431円程度と高くなります。

中には600円以上の手数料を取る銀行もあり、毎月で考えれば大きなデメリットとなるでしょう。

・証券会社の方が商品種類は豊富

証券会社のほうが商品種類は豊富です。例えば、みずほ銀行であれば投資信託で14本、定期預金が1本というラインナップになります。

一方、ネット証券大手のSBI証券では、投資信託のみでも83本のラインナップです。商品種類が豊富であればあるほど、自分に合う金融商品が見つかりやすくなるでしょう。

以下では、iDeCoで運用する金融商品選びの参考にSBI証券のiDeCoに関するランキングを紹介します。

SBI証券iDeCoの「投資信託」純資産増加額(1年)ランキング(集計期間:2019年1月21日~2020年1月21日)

・1位 フィデリティ-フィデリティ・日本成長株・ファンド

ファンドの特色は、日本の取引所に上場されている株式のみを対象としていることです。成長持続できるだろうと判断した企業のみを選出し、利益の成長性と比較しながら、妥当と思われる株価水準で投資する安全性の高いファンドと言われています。

・2位 ニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド 

日本以外の世界主要先進国の株式に投資し、MSCIコクサイ・インデックスに連動する投資成果を目指しています。2019年6月から信託報酬が0.109%から0.999%(税抜)に下がっており、低コストであることは嬉しい特徴のひとつでしょう。

・3位 三菱UFJ国際-eMAXIS Slim先進国株式インデックス

「外国株式インデックスマザーファンド」を通じ、日本以外の世界主要国の株式に投資しています。「MSCIコクサイ ・インデックス」を指標として投資成果をめざしているのです。

運用コストが低く、長期投資に適したファンドのひとつです。

・4位 三菱UFJ国際-eMAXIS Slim米国株式(S&P500)

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)は、米国大型株のみで構成されるS&P500指数に連動するインデックスファンドです。中長期目線で成長期待度の高い、米国を代表する約500社にこれ1本で投資可能となります。

非課税制度であるNISAやiDeCoなどの積立投資におすすめのファンドです。

・5位 セゾン-セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド

バンガードが運用する8本のインデックスファンドを通じて、世界の株式と債券に分散投資を行うファンドです。株式と債券に50%ずつ投資するため、リスクヘッジの効いた投資が可能となります。 ただし、信託報酬が0.61%と割高なのはデメリットのひとつといえるでしょう。

SBI証券iDeCoの「投資信託」トータルリターン(1年)ランキング(集計期間:2019年1月1日~2019年12月31日)

・1位 三菱UFJ国際-eMAXIS Slim米国株式(S&P500)

eMAXIS Slim米国株式は30.51%(1年)のトータルリターンを記録しています。2018年7月からの運用開始であるため実績としては短いものの、今後も長期投資やiDeCoに適した投資信託といえるでしょう。

・2位 キャピタル・インターナショナル-キャピタル世界株式ファンド(DC年金用)

キャピタル世界株式マザーファンドへの投資を通じて、日本を含む全世界株式に投資を行うアクティブ運用のファンドです。信託報酬は高めの設定となるものの、トータルリターンでは10%を超えている期待の高いファンドのひとつです。

・3位 三菱UFJ国際-eMAXIS Slim先進国株式インデックス

eMAXIS Slim先進国株式インデックスは、純資産が800億円を超えており、純資産増加額ランキングで第3位となっています。対象インデックスの構成国比率の上位はアメリカで67.9%、イギリスは6.4、フランスで4.2%となり、アメリカを投資軸と捉えている点が特徴です。

・4位 ニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド

ニッセイ外国株式インデックスファンドのトータルリターン(3年)は10.76%と高い数字を記録しています。純資産総額も1,600億円を突破しており、安定運用が望めるでしょう。

・5位 フィデリティ-フィデリティ・日本成長株・ファンド

信託報酬が1.6524%と高めではあるものの、リターンとリスクをバランスよく投資しているためiDeCoに適したファンドといえるでしょう。純資産増加額ランキングでは1位を獲得しており、運用期間も20年以上を超えていることから今後も成長を期待できるファンドです。

iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)の開設方法

つづいてiDeCoの開設方法です。運用開始までのステップと注意点を解説します。

iDeCo,おすすめ

・ステップ1,iDeCo口座を開設する金融機関を選択

iDeCo開設は「金融機関選び」から始まります。金融機関によってサービス内容が異なるため慎重に選択しましょう。

iDeCoの口座開設は、1人1つのみです。後から金融機関の変更も可能ですが、手続きに時間がかかったり、運用商品の引き継ぎができなかったりなどのデメリットもあります。

できるかぎり同じ金融機関で長く積み立てられるように考慮しましょう。

・ステップ2,申込書類を取り寄せて記入

次に、金融機関から加入に必要な書類を取り寄せましょう。金融機関のウェブサイトもしくはコールセンターで請求することが可能です。

後日、届いた書類に必要事項を記入して提出します。

・ステップ3,掛金額と運用方法を決める

毎月の掛金と運用方法を決定しましょう。最低金額は5,000円からで、1,000円単位で増やすことも可能です。

掛金額は、家計と相談しながら上限に近い金額で設定するほうが、効率的にお金が貯まります。

・ステップ4,書類を提出して口座開設が完了すれば運用スタート

書類準備が完了したならば、投函して手続完了を待つだけです。ただし、加入審査もあるため、提出から完了までは2~3ヶ月かかると思っておいたほうがよいでしょう。

手続き不備や記入漏れなどがあると再度申請となるので注意が必要です。

すでにiDeCo口座を持っているが、金融機関を乗り換えたい場合

iDeCo口座の金融機関を乗り換える場合、変更したい金融機関の申し込み資料を請求し「加入者等運営管理機関変更届」を提出します。提出後に「国民年金基金連合会」の再審査を受ける必要があるため、手続きにおおよそ1~2ヶ月かかると思っておきましょう。

このとき、移管時手数料として変更前金融機関に5,000円程度の手数料を支払う必要があることも認識しておきましょう。

iDeCoを比較するなら、まずは資料請求

これまでiDeCoの概要や節税メリット、開設方法などについて解説しました。とはいえ、まだ数ある金融機関の中から1社に限定するのを難しいと感じる方も多いのではないでしょうか。

そこで、しっかりと比較するためにも「資料請求」をすることをおすすめします。資料請求は、各金融機関のサイトで証券口座を開設すれば、誰でも行うことが可能です。

もちろん、口座開設だけならば無料です。どの金融機関にするべきか迷うよりも、まずは気軽に資料請求から始めてみましょう。