今あなたの入っている保険は大丈夫ですか?よくわからないし不安だけど、だれに相談していいのかもわからないし…。そんな人はまず読んでみてください。きっと力になりますよ。
今日はやめちまえシリーズ第二弾。お金が戻るタイプの医療保険です。このテの保険は女性に人気が高いようです。まずは簡単に医療保険の仕組みを確認しておきましょう。
医療保険の仕組み
保険は大きく3つに分類できます。死亡保険、医療保険、貯蓄保険です。ここではその中の医療保険にスポットを当てます。
医療保険は毎月掛金を払いながら、病気やケガで入院すれば1日当たり5,000円とか10,000円が給付金としてもらえるという保険です。通院でいくらとか、女性疾病でいくらとか、ガンだとどうだとか、いろんなオプション(=特約)を付けることが出来ます。
医療保険はさらに定期型と終身型に分類できます。分類はこれで終わりです。もし入るなら絶対、終身型です。定期型は更新して掛金がどんどん上がってゆきます。定期型に入るくらいなら、医療保険は一生ナシでいいです。
ここだけの話、保険会社が一番儲かるのが医療保険です。お客さまが払う掛金と保険会社からもらえる保険金の差が会社の儲けになるのですが、みなさんが思っているほど保険金の支払いの機会はそう多くありません。
テレビのCMをこれでもかというくらい、しつこく流せるのもうなずけますね。
ひまわり生命とあんしん生命
簡単に医療保険の仕組みをお話ししましたが、ここからはムダなオプションの話をしましょう。健康だとお金が戻ってくるというあれです。
①「NKSJひまわり生命」の「フェミニーヌ」
どんな保険か調べてみましょう。
・保険期間 15年(定期型)
・3年ごとに150,000円のボーナスが5回受け取れる
・入院1日 10,000円
・30歳女性の掛金 8,559円/月
が大まかな内容です。定期型です。やめておきましょう。
さっさと次にいきたいですが、ボーナスにも触れておきましょう。こっちが本題でしたね。ボーナスもらえるのはうれしいのですが、掛金を見てください。高くないですか?
設定のよく似た保険を調べてみます。
②「アクサダイレクト生命」の「カチッと医療」
・保険期間 10年(定期型)
・入院1日 10,000円
・30歳女性の掛金 1,680円/月
10年と15年の違い以外はほぼ同じ給付内容です。掛金の差がボーナスというわけですね。
計算してみます。
(8,559-1,680)×12×3=247,644
もらえるのは確か150,000円…。やめておきましょう。
次に終身型の保険2社を比較検討していきましょう。
③「東京海上日動あんしん生命」の「メディカル Kit R」
詳しく見てみましょう。
・保険期間 終身
・保険料が全額戻ってくる
・入院1日 5,000円
・30歳男性の掛金 2,880円/月
こちらは終身型ですね。特徴は70歳まで続けると払った全額(1,382,400円)が返ってくるそうです。なんとなく良さそうですが…。
④「オリックス生命」の「新CURE」
・保険期間 終身
・入院1日 5,000円
・30歳男性の掛金 1,582円/月
半額くらいですね。前者は掛金が戻ってくるという仕組みをつけるために、高い掛金を設定しているということになります。「それでも戻ってくるなら1,000円ちょっとくらい高くても良い!」という方。落とし穴をお話しします。
この「メディカルKit R」、商品名のところに「無解約返戻金型」とあります。途中で解約した場合は一切返ってこないということです。一回契約したら最後、70歳になるまでやめられないということなのです。
解約することなく70歳を迎えられる人には良いかも知れませんが、果たして何割の人がそこまでたどり着けるのでしょうか。正確な数字を私は知りませんが、こうやって商品化している以上、保険会社の方では十分元が取れるというデータの裏付けがあるのでしょう。
ある意味前出の「フェミニーヌ」よりも悪質かも…。