新年度の始まりは、社会人にとって気が引き締まる節目の一つといえる。就職や転職によって、新生活を始めるという人も多いはず。そのような大きな転機には、「お金」についてもしっかり見直したい。
家計の管理においては、まずはお金の流れを知り、支出を見直し、減らすことが肝心だが、「貯まる仕組み」をつくることも大切だ。その方法の1つにiDeCo(イデコ)があるのをご存じだろうか。
iDeCoとは、個人型確定拠出年金の愛称で「個人でつくる年金」制度といえる。
毎月一定の金額を積み立て運用し、60歳以降に年金または一時金として受け取る仕組みだ。
積立時・運用時・受取時の3時点で大きな税制優遇を受けられることがメリットで、年々加入者は増加傾向となっている。
iDeCoでは、積み立てた資産を投資信託、保険、預金等の金融商品で保有することとなる。選択した商品の運用成果によっては受取総額を増やすことが期待できるため、商品選択は重要だ。
投資信託は、資産を国内外の株式債券等の値動きのある資産に投資・運用するため、値上がりが期待できる商品だ。金融機関により商品ラインナップは異なるが、運用期間が比較的長期にわたるiDeCoにおいては特にコスト(信託報酬=投資信託の運用・管理に係る手数料)を意識する人が多く、指数に連動した運用を目指す低コストのインデックスファンドが主流となっている。
そんな中、三井住友銀行のiDeCo「みらいプロジェクトコース」では、業界最低コストのインデックスファンドの他、特定の成長分野に投資ができる新たなコンセプトのインデックスファンドをラインナップしているという。
業界最低水準の低コストが魅力、「SMBC・DCインデックスファンド シリーズ」
2020年9月、三井住友銀行のiDeCo「みらいプロジェクトコース」に新たに「SMBC・DCインデックスファンド」として「日経225」、「S&P500」、「MSCIコクサイ」の3ファンドが追加された。それぞれ日経平均株価、S&P500インデックス(円換算ベース)、MSCIコクサイインデックス(配当込み、円 ベース)の動きに連動する投資成果をめざした運用を行っている。
注目すべきは、各ファンドのコスト(信託報酬)が同種のファンドの中でも最低水準の低コストに設定されているということだ。
成長を期待するなら「イノベーション・インデックス シリーズ」
また同じインデックスファンドでも、より成長期待の高い特定の分野に投資を行うことができるのが「イノベーション・インデックス シリーズ」だ。銘柄選択を重視するアクティブファンドの要素を併せ持つ、新しいコンセプトのインデックスファンドといえる。
そんな「イノベーション・インデックス シリーズ」立ち上げの背景や魅力を詳しく知るため、三井住友DSアセットマネジメント商品戦略部の商品開発チーム長である曽志崎雄大氏、同じく商品開発チームの菊地留理子氏にお話を伺った。
―「イノベーション・インデックス シリーズ」としてAI、フィンテック、シェアリングエコノミーの3分野に注目された背景は何でしょうか。
菊地氏 近年、新たなイノベーションによって、経済や社会のあり方、産業構造に急速な変化が起きています。その変化をけん引するのがAI(人工知能)、自動運転、フィンテックなどの最先端技術で、これらは世界の構造を決定づけるメガ・トレンドとされています。
「イノベーション・インデックス シリーズ」はこれらのメガ・トレンドに注目し、今後も長期的な成長が見込める「AI」、「フィンテック」、「シェアリングエコノミー」の3つの産業分野への投資を通じて、お客さまの資産形成に貢献するために設定されました。
―「イノベーション・インデックス シリーズ」の魅力とは何でしょうか。
曽志崎氏 抑えられたコストで高成長企業に分散投資ができる、今までにない新しいコンセプトのインデックスファンドということです。当然ながら投資を行う上で、対象企業の利益的な成長が期待できるかどうかは重要な部分です。株式市場全体に連動する一般的なインデックスファンドと比較しても、その点には自信があります。
―3つのファンドの中で、最も投資家の関心が高いのはどの商品ですか?
菊地氏 「イノベーション・インデックス・AI」が最も残高が大きく、人気を集めています。
今やAIという言葉を耳にしない日はなく、投資家の皆さまに成長産業の1つとして認知されています。当ファンドはAIの開発技術を提供する企業からAIを活用したサービスを提供する企業まで、AI産業に幅広く投資できるのが特徴です。
―イノベーション・インデックス・AIについて詳しくお聞かせください。
菊地氏 世界でも有数の指数プロバイダーであるSTOXX(ストックス)社が開発した、AI関連の株価指数の動きに連動するように運用するインデックスファンドです。
当指数は、3つのAI関連事業(ハードウエア、データサービス、AI応用・活用)から一定率以上の収益を得ている企業を「AI関連企業」と位置付け、時価総額とAI関連事業の収益比率によって組入れ比率を決定しています。具体的には、AI用半導体をリードしてきた半導体メーカーのインテルや、AIが集めた情報を蓄積・管理する技術を提供するシーゲイト・テクノロジー、AIを活用したサービスを提供するアルファベットといった企業が投資対象になります。現在の構成銘柄数は49銘柄で、年に一度銘柄の見直しを行います。今後もAI産業の拡大とともに銘柄数は増えていくと考えています。
(※個別銘柄に言及していますが、投資対象銘柄の例示を目的とするものであり、「イノベーション・インデックス・AI」において今後も当該銘柄に投資するとは限りません。また、当該銘柄を推奨するものではありません。)
―「イノベーション・インデックス・AI」の魅力とは?
曽志崎氏 AI関連事業を代表するような企業銘柄にしっかりと分散投資できる商品です。お客さまが「AI関連企業」に投資したいと思っても、どの企業を選べば良いかわからないという方も多いでしょう。成長分野であるAIに投資をしたいけれど、具体的な銘柄を自分で選ぶのは難しいと感じるお客さまには最適な商品だと思います。
―これからのAIテクノロジーの成長展望はどのようなものでしょうか?
曽志崎氏 AI自体は誰もが知っているテーマだと思いますが、様々な産業と結びつくことで今までにない実用化が進んでいます。AI関連企業はこれから成長していく、大変期待が持てる投資先なのではないでしょうか。
(注1)STOXXグローバルAIインデックスの指数算出開始日(2018年1月23日)以前のデータはSTOXX 社によるバックテスト計算データ(2012年6月18日計算開始、四半期リバランス)。
(注2)有価証券売買時のコストや信託報酬等の費用負担、組入有価証券の売買のタイミング差等の影響から、当ファンドの値動きはSTOXXグローバルAIインデックスの推移とは異なります。
(注3)各インデックスの著作権、知的所有権、その他一切の権利は発行者、許諾者が有しています。これら発行者、許諾者は当ファンドの運営に何ら関与するものではなく、当ファンドの運用成果に対して一切の責任を負うものではありません。
(出所)STOXX 社、Bloombergのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
世界全体に影響を与える、成長著しいAIテクノロジー
AIの活躍が期待される分野は、「ヘルスケア」、「自動車」、「金融サービス」、「交通・物流」、「メディア・通信」、「小売・消費財」、「エネルギー」、「製造」と大変多岐にわたる。AIが活用されるIoTとCPSの世界市場規模は、2016年の194兆円から2030年には404.4兆円と、約2.1倍に成長すると見られている。
更にその影響は、世界各国・地域の経済に及ぶ。2030年までの世界のGDPに対するAIの影響は、約15.7兆米ドル(約1,831兆円)と試算されており、まさに世界中に大きなインパクトをもたらすテクノロジーだと言えるだろう。
(※JEITA(一般社団法人 電子情報技術産業協会)、PwCの報告書「2018年AI予測」(2018年公表)のデータより)
―「イノベーション・インデックス・フィンテック」、「イノベーション・インデックス・シェアリングエコノミー」については、どのような特徴・魅力がありますか?
曽志崎氏 まず、フィンテックは伝統的な金融機関に加えてベンチャー企業や非金融業種なども参入してきている分野です。決済関連や家計簿などのアプリ化、資産運用におけるロボアドバイザーですとか、新しいサービスが次々に生まれていますよね。まだまだ成長余地の大きいテーマです。
菊地氏 また、新型コロナウイルスの流行をきっかけに、シェアリングエコノミーが投資対象としているストリーミングやフードデリバリーなどのシェアリングビジネスの需要がますます増えてきています。
曽志崎氏 ストリーミングに代表される、コンテンツをオンラインで共有していくような技術は、コロナ禍での新しい生活様式に適したものです。非接触型のテクノロジーは、時流に合っていますよね。 「AI」に加え、「フィンテック」「シェアリングエコノミー」も、長期的な成長が期待できる分野であり、ぜひお客さまの資産形成にお役立ていただければと思います。
メガ・トレンドの成長を享受しながらiDeCoを通じた資産形成を
AI、フィンテック、シェアリングエコノミーの3分野は、大きな成長が見込まれる有望な投資先だということがお分かりいただけただろう。さらなるファンドの成長、シリーズの増加など、これからの展開にも期待がかかる。
iDeCoを通してそれらメガ・トレンドの成長を享受できるイノベーション・インデックス シリーズは、これから資産運用を検討する上で見逃すことのできない選択肢と言えるだろう。そんなファンドシリーズを取りそろえる三井住友銀行のみらいプロジェクトコースにも注目したい。
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作成協力:三井住友DSアセットマネジメント
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「SMBC・DCインデックスファンド(日経225)」、「SMBC・DCインデックスファンド(S&P500)」、「SMBC・DCインデックスファンド(MSCIコクサイ)」、「イノベーション・インデックス・AI」、「イノベーション・インデックス・フィンテック」、「イノベーション・インデックス・シェアリングエコノミー」
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作成基準日:2021年2月末
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