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Written by 横山 利香 43記事

初心者でもわかる投資のツボ(39)

「つみたてNISA」と「iDeCo」どっちがいいの? お悩みの方へ

2018年1月から始まる「つみたて(積立)NISA(ニーサ)」の口座開設が、2017年10月から始まった。2017年1月から始まった金融商品としては、個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」もある。

どちらも積立形式であり、コツコツ投資を始められる。口座開設を検討している人の中には、どちらを利用すればいいのか悩みどころだろう。2つの商品にはどのような違いがあり、どう使い分けたらいいのだろうか。

つみたてNISAとは

iDeCo,つみたてNISA
(写真=PIXTA)

2018年1月から始まる「つみたてNISA」から見ていこう。

つみたてNISAでは以下に投資することができる。

【つみたてNISAの概要】

(1)年間40万円まで、
(2)最長20年間、
(3)途中での引き出しが可能
(4)あらかじめ定められた要件を備えた投資信託、ETF(上場投資信託)

あらかじめ定められた主な要件としては、運用手法はインデックス型を基本としつつ、アクティブ型の場合は、信託設定以来5年以上経過し、販売手数料はノーロードで、信託報酬は国内資産に投資する場合は1%以下、海外資産に投資する場合は1.5%以下となっている。

10月5日現在、届け出のあった商品は106本(インデックス92本、アクティブ14本)本とされている。今後さらに増加すると見込まれており、個人投資家の選択肢が増えることを期待したい。

【金融庁:つみたてNISA対象商品届出一覧】

http://www.fsa.go.jp/policy/nisa/20170614-2/26.pdf

つみたてNISAでは、あらかじめ定められた要件を備えた投資信託、ETF(上場投資信託)にのみ投資を行う。日本国内では投資よりも貯蓄を行う比率が高いため、投資の裾野を拡げることを目的としている。投資初心者に投資が始めやす環境を提供するために、通常であれば利益に対して20.315%の税金がかかるところを、つみたてNISA口座の投資枠で発生した利益に対しては非課税にしている。

2014年から始まった少額投資非課税制度「NISA(ニーサ)」や、2016年から始まった未成年者を対象として「ジュニアNISA」では、上場株式やETF、投資信託などに投資できるが積立形式ではない。投資手法が異なることなどもあり、現在すでに利用されているNISAと、つみたてNISAを併用することはできない。

個人型確定拠出年金「iDeCo」とは?

つみたてNISAと同じく、積立形式で運用益にかかる税金が非課税となる制度に、2017年1月から始まった「個人型確定拠出年金(iDeCo)」がある。

【個人型確定拠出年金(iDeCo)の制度概要】

(1)月々の掛金限度額は「年間14万4000円〜年間81万6000円」まで
(2)60歳になるまで投資が可能
(3)原則60歳まで引き出しが不可
(4)対象商品は、定期預金、保険、投資信託

(※)限度額は、自営業、会社員、専業主婦(夫)、公務員で異なる

国や企業が将来の年金の額を約束している確定給付の従来の年金制度がある。個人型確定拠出年金(iDeCo)では、これらの年金に加えて、さらに自分のために自分で積み立てる年金という位置づけになる。

加入者自身が預金や投資信託で毎月掛け金を積み立て、資産を運用しなければならないため、最終的な受取金額は運用成績によって変動する。支払う掛金(積立金)が決まっているので、確定給付ではなく確定拠出になる。通常であれば、運用した際の利益に対して20.315%の税金がかかるが、年金という目的であることもあり、個人型確定拠出年金=iDeCoの口座で発生した利益に対しては非課税になる。

さらに、支払う掛金は全額所得控除になって所得税、住民税が戻ってくるほか、受取時には、一時金の場合には「退職所得控除」、年金受取の場合には「公的年金等控除」と税制上の優遇を受けられる。

「つみたてNISA」と「iDeCo」の使い分け

積立投資を行う場合、つみたてNISAとiDeCoのどちらを利用したらいいのだろうか。

お金が必要になった時に自由に引き出したいという場合には、つみたてNISAになるだろう。

一方、年金としての運用・受取りを考えている60歳未満の読者の方であれば、個人型確定拠出年金がよいだろう。預金や保険なども非課税にできる他、運用できる期間が長ければ長いほど年金として受け取れる金額が増える。ただ、60歳になるまで原則引き出すことができない。長期間運用できるが、絶対に使わないという資金でしか投資できないため、積み立てる金額を多くして、必要な生活資金が不足するという本末転倒な事態は避けなければならない。

また、支払う掛金(積立金)で所得控除を受けるためには、そもそも所得税、住民税を支払っている必要があり、支払っている金額以上に戻ってくることはない。所得控除を受けようと考えるのであれば、年末調整の用紙などで自分が支払っている所得税額、住民税額を確認しておきたい。

つみたてNISAとiDeCoは商品内容が似通っているため、混同している人も多いかもしれない。そもそも2つの制度の運用目的が異なっているため、投資できる金融商品や積立期間、受けられる税金上のメリット、途中の払い出しなどは異なる。どれを利用して運用を行えばいいのかを、今一度考えた上で活用を検討したい。

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横山利香(よこやまりか)
国際テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe)。ファイナンシャル・プランナー。相続士。「会社四季報オンライン」や「All About株式戦略マル秘レポート」での連載や、ヤフーファイナンスの「株価予想」でもマーケットコメントを執筆する等、株式投資や不動産投資といった投資や資産運用をテーマに執筆、メルマガ発行(http://yokoyamarika.com/9zu1)、講演活動、株塾を行う。

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