出されたプランの内容は?
保険料と保険金などについては分かりやすい、カラーで印刷された資料を持ってきてくれたのだが、そもそも主契約が何なのか分からない。後々に相談するFP氏にいわせれば「あり得ない」ものだった。
たしかに、この後相談に訪れた保険の無料相談では、「自分が死亡したら妻に残る住宅ローンの額がどれくらいなので、それを保険で補いたい」という点を伝えたのだが、この会社には伝えなかった。
その意味では条件が平等ではないし、公平な判断ができていないと言われるかもしれないが、さんざん保険料を支払ってきたわけだし、さすがに「これはお得だ、いい保険だ」と思えるプランを出して欲しかったのである。
しかしその(秘めたる)思いは届かなかった。
そして次に考えたのが、いわゆる「無料相談」だ。「保険◎◎」というサービスは複数ある。メールマガジンで見つけたところと、Google検索でヒットしたところの2社を訪問することにした。ちなみにネットで予約をしようとして、最短が2週間後という業者もあったのだが、さすがにそこには申し込まなかった。
まず2社に申し込んで辟易としたのが、電話攻勢だった。1社については、それこそ「明日の夕方」の時間帯を申し込んだので、そこから電話がかかってくることは折り込み済みだった。しかしもう1社については、本当にしつこくかかってきた。それも平日の昼間に何度も、である。
あまりにしつこいのと、夜にも会議がある日が続いたため、夜にかかってきたときも出なかった。すると翌日朝、昼、夕と何度も、何度もかかってきた。
大事な営業チャンスを逃したくない気持ちは分かる。留守番電話にはしていないから、連絡が取れていない訳で、そういう事情があるのも分かる。しかし、それでも「申し込んでおいて電話に出ないのは、出られない事情があるのだろう」と慮ってもいいのではないだろうか? はっきり言って、こちらの会社には、行く前からもう契約する気は失せていた。
頼りなさ気な担当者だが……
まずは前日に申し込んだ代理店A社を訪れた。待つことしばし、平日の昼間なのに数人の人が相談ブースにいた。出てきた担当者は男性で、一見頼りなさそうな感じだった。
まずこちらの状況を説明した。住宅ローンの妻の負担部分を補いたいことなどだ。そしていくつかの保険を説明してくれた。頼りなさそうなイメージとはうらはらに、ロジックはしっかりしていた。そして「これはお得かも」と思える保険もいくつか教えてもらえた。
実は相談に訪れる前から、斜に構えた部分が大きかった。大手保険会社が出してきたプランのこともあって、「どうせ騙そうとしているんでしょ」という思いがあった。
しかしそこを出る時にはある程度考えが変わっていた。取り扱っている保険の中でも「これはダメだと思う」ということを言いつつ、なぜその商品を勧めるのかもしっかりと説明してくれたからだ。ちなみにその担当者は、ある外資系保険会社にいたが、自社以外の保険が勧められないことに限界を感じて辞めたそうだ。
そして“電話をめちゃくちゃかけてきた”B社を訪問した。こちらは狭いブースでしばらく説明を受けたのだが、正直なところA社ほどピンとはこなかったので、紹介は割愛する。
ちなみにA社、B社で紹介された商品でカブったものはなかった。